どうも、RABBIと申します。
今回はフロランタンを作りました。
フロランタンは、焼き菓子の中でも結構難しい方ではないかと思います。
理由としては、フィリングがねちゃねちゃしてしまいがちだから。
「焼いてみたものの、想像してたサクサク感・カリカリ感じゃない…」
「ネチネチしてて、歯にくっついて気持ち悪い」
そんなこと、ありませんか?
私は、ありました。
めちゃくちゃ悩みました。
そして試行錯誤の上編み出したレシピが、本記事というわけです。
本記事では、どうしたら「ねっとりしない」「カリカリの」フロランタンを作れるかー
それを、惜しみなく解説して参ります。
バターの風味が豊かな、優しい甘みのクッキー生地。
じっくりと煮詰めた、コクのあるアーモンドフィリング。
そして歯ごたえありながらも、口の中でほろほろと崩れる心地よい食感。
周りにプレゼントすると、喜ばれること間違いなし。
考えただけでよだれが出そうになった方、ぜひ作ってみましょう。
【分量(スクウェア型/18cm)】
<パート・シュクレ>
バター(無塩) 60g
粉糖 30g
卵黄 1個
薄力粉 110g
アーモンドプードル 10g
<フィリング>
アーモンドスライス 70g
バター 30g
グラニュー糖 30g
生クリーム 30g
蜂蜜 30g
1. まず、土台のパート・シュクレを作る。バターをボウルに入れ、常温で放置。その後、泡だて器でバターをポマード状にする(練る)。
<ポイント>
気温が低くてバターが柔らかくなりにくい場合は、ドライヤーで熱風を少し与えるとよいです。
冬なら、ボウルにラップをしてこたつの中に入れておくのもよいかと。
2. 1.に粉糖30gを加え、混ぜる。
<ポイント>
➀砂糖は、粉糖を使います。
グラニュー糖だと混ざりにくく、焼成後、溶け切らずにザラザラ感が残ってしまいます。
また、粉糖は別にふるわなくてよいと思います。
私には、違いが感じられませんでした。
②バターに粉糖を加えて混ぜる作り方を、シュガーバッター法と言います。
対してバターに小麦粉を加えて混ぜるのが、フラワーバッター法。
このレシピは、シュガーバッター法ですね。
両者とも使う材料は同じですが、入れる順番が違います。
仕上がりも変わるのですが、個人的にはシュガーバッター法が断然良し。
フラワーバッター法だと、焼成後もろくなるから。
まあ全卵で作るなら、そこまでもろくならないかもしれません。
しかし卵黄を使ってフラワーバッター法で作ると、ポロポロと崩れ落ちます。
めちゃくちゃ食べにくい。
ですがどうしても私は、卵黄を使いたいのです。
コクが出るから。
全卵だと、旨味が落ちます。
ゆえに、卵黄を使っても崩れにくくなるシュガーバッター法を採用した次第。
3. 2.に卵黄1個を加え、混ぜる。
4. 3.にアーモンドプードル10g、薄力粉110gをふるって加え、ゴムベラでなじませるように少し混ぜる。そして、手でまとめていく。
<ポイント>
手でまとめるときは、できれば衛生手袋などをはめた方がよいです。
直に触れると、体温でバターが溶けてしまう可能性あり。
5. 4.をラップで包み、冷蔵庫で一晩寝かせる。
<ポイント>
しっかり寝かせましょう。
生地の水分がなじみ、のばすときに崩れにくくなります。
6. 常温に戻した5.の生地を、角セルクル(型)に合わせて正方形に伸ばす。伸ばすときはラップで包み、その上から麺棒をあてる。
<ポイント>
ぜひ、動画を見てください。
文章だとさっぱりかと。
このように伸ばすのは、生地を崩さないため。
このパート・シュクレは、割ともろいです。
なので直に麺棒で伸ばすと、生地が麺棒にくっついたり、まとまった生地がバラバラになったりします。
しかしラップの上から麺棒をあてることで、生地を崩さずにのばすことが可能。
それに、手で触れずに済みます。
手で持つと、これまた生地がちぎれたり、体温でバターの油分が分離する原因に。
だからラップは、ホントにオススメ。
打ち粉もしなくていいので。
7. 6.を、天板に乗せたシルパンまたはオーブンシートの上に置く。そして角セルクル(型)を生地にはめ、周りの余分な生地をとる。
<ポイント>
シルパンとは、メッシュ状のオーブンマット。
オーブンシートと同じく、天板の上に敷くものです。
ですがオーブンシートと違って耐久性があり、使用後に洗うことで半永久的に使えます。
また、最大の強みは、サクサクに仕上がること。
網目状に加工されていることで、生地の余分な油脂や水分が抜けるのです。
焼いているときに生地が浮くこともなく、均一に熱が加わるので、焼き上がりも綺麗。
本当にオススメ。
8. 7.にフォークを刺して、穴をあける。
<ポイント>
穴をあけるのは、生地が膨らんで分厚くなるのを抑えるため。
また、極力均一に焼き上げる効果もあります。
9. 200度に予熱したオーブンに8.を入れ、まず190度で15分焼く。
10. パート・シュクレを焼いている間に、フィリングを作る。鍋にバター30g、グラニュー糖30g、生クリーム30g、ハチミツ30gを入れ、弱火にかける。
11. 10.をゴムベラで混ぜ続け、泡立ってきたら、アーモンドスライスを70g入れる。入れたら、茶色になるまで煮詰める。
<ポイント>
➀18cmのスクウェア型なら、アーモンドスライスは70gがベスト。
これが、パート・シュクレを覆うギリギリの量。
アーモンドスライスを入れすぎてしまうと、フィリングが分厚くなってしまいます。
すると焼くときに熱が通りにくくなり、歯切れの悪い食感に。
これが、冒頭でお話しした「ねちゃねちゃする」要因の1つです。
また、他の材料(グラニュー糖・生クリーム・ハチミツ)は30gずつくらいで、ちょうどいいかと。
これらは溶けて水分になります。
入れすぎると水分量が多くなり、煮詰めるのに時間がかかったり、煮詰めきれなくなる可能性がありますから。
②煮詰めるときは、しっかり水分を飛ばすことが重要。
でないと、これまた焼いたときに熱が通りにくくなる原因となります。
水あめのように「グニャっ」とした食感になってしまうので、水分は残さないようにしましょう。
12. 焼き上がった9.の生地の上に、11.のフィリングをのせる。
<ポイント>
➀生地が焼き終わったら、すぐにフィリングをのせます。
すぐにしないと生地の温度が下がり、焼き時間がもう少し必要になってしまいます。
②フィリングは、なるべく平らにのせます。
でないと熱が均一に通らず、食感や焼き色にムラが出ます。
平らにするときは、下のパート・シュクレを崩さないように、優しく。
13. 12.を再びオーブンに入れ、160度で15分、次に120度で20分焼く。
<ポイント>
120度でに温度を下げるのは、しっかり乾燥させるため。
120度だと、焦がさずに水分を飛ばすことができます。
14. 13.をオーブンから取り出し、すぐに角セルクル(型)を外す。
<ポイント>
角セルクルはすぐに外します。
時間が経つと、フィリングがセルクルにひっついてしまい、めちゃくちゃ外しにくくなります。
ひっついたら洗うのも大変ですしね。
15. 14.のフィリングが少し固まったら、12等分になるよう切り分ける。
<ポイント>
切るタイミングは重要。
フィリングが全然固まっていない段階で切ると、フィリングが動いてしまって見た目が悪くなる恐れあり。
しかし完全に固まってから切ろうとすると、硬いので切るのが大変。
切る時に強く力を入れてしまい、その勢いで割れてしまうことも。
動画では完全に固まってから切っていますが、もう少し早めに切るべきでしたね…
皆様は、お気を付け下さいませ。
まとめ
以上です。いかがでしたでしょうか。
フロランタンは、作るのが少し大変。
でもしっかり手作りされたものは、本当に格別です。
パティシエ気分になれること間違いなし。
ぜひトライしてみてください。
ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。
最後に、今回使った器具やオススメのアイテムを、以下に載せておきます。
以下からご購入いただけると、少しでも研究費となるので大変助かります。
今後も皆様に有益な情報をご報告して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、お疲れさまでした。
<角セルクル(スクウェア型/18cm)>
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フロランタンの形を作るのに不可欠なアイテム。
なくても作れないことはないですが、これがあると綺麗な正方形になり、見た目もバッチシです。
また、余る生地を少なくし、なるべく無駄な廃棄をなくせるというメリットも。
<シルパン>
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工程7.でご紹介した、シルパン。サイズは30cm×30cm。
私も、このマトファー社のシルパンを使っています。
これがあるのとないのとでは、断然焼き上がりが違います。
フロランタンだけでなく、焼き菓子に幅広く使える汎用アイテムなので、この機会に手に入れてはいかがでしょうか。
長方形(34cm×29cm)のやつはこちら↓
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<ケーキナイフ>
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切れ味抜群。
私も愛用のケーキナイフです。
もちろんフロランタンだけでなく、ケーキやテリーヌなら何でも「スパッと」切ってくれます。
普通の包丁でも切れなくはありません。
ですがフロランタンだと特に、刃の長いもので切る方が、やりやすいです。
こちらも有能かつ汎用アイテムなので、1本持っとくと重宝します。
<ストレーナー>
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小、中、大の3点セット。
こすのにも、粉をふるうのにもOK。
先端に取っ手(?)のようなものが付いているので、ボウルにかけた状態で使えます。
片手で持つ必要がないということです。
動画でも使用しています。
また、フックにかけられるようにもなっているので、収納に便利。
以上。