低音料理研究所

試行錯誤のレシピブログ。料理・お菓子作り、徹底解説。

【ニコ動でプチバズった】絶品レアチーズケーキの作り方 ~オレンジのクーリを添えて~ <ほどよい濃厚レシピ>

どうも、RABBIと申します。

以前、ニコニコ動画に出したレアチーズケーキの動画が、プチバズりました。

 

過去には、YouTubeで以下のようなコメントもいただいております。

(現在、YouTubeでは非公開)

 

ものすごいおいしかった

本当に美味しいので5回も作りました

 

完成までに苦労した分、嬉しい限りです。

まあ、試行錯誤は毎度のことですが…

 

本レシピは、クリームチーズの味を最大限に活かしたケーキ。

濃厚に、けど重くならないギリギリのラインを狙って微調整しました。

 

 

ゼラチン少なめの、ふわふわの口当たり。

そして色鮮やかでビターテイストな、オレンジのクーリ。

 

 

ぜひ、ご家族やご友人に作られてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

【分量(丸型/15cm)】

<パート・シュクレ>
バター(無塩) 60g
粉糖 30g
卵黄 1個
薄力粉 110g
アーモンドプードル 10g

 

<アパレイユ>
クリームチーズ 200g
サワークリーム 90g
卵黄 1個
レモン汁  20cc(5cc + 15cc)
オレンジジュース(果汁100%) 30cc
粉ゼラチン 3g
グラニュー糖 60g(45g + 15g)
生クリーム 130cc
牛乳 20cc

 

<オレンジのクーリ>
オレンジジュース(果汁100%) 200cc
グランマルニエ 20g
グラニュー糖 15g
コーンスターチ 10g

 

※各パーツの所属工程は、以下の通り

工程1~7 → パート・シュクレ

工程8~15 → アパレイユ

工程16~20 → オレンジのクーリ

 

 

1. まず、土台のパート・シュクレを作る。バターをボウルに入れ、常温で放置。その後、泡だて器でバターをポマード状にする(練る)。

 

<ポイント> 

気温が低くてバターが柔らかくなりにくい場合は、ドライヤーで熱風を少し与えるとよいです。

 

冬なら、ボウルにラップをしてこたつの中に入れておくのもよいかと。

 

 

 

2. 1.に粉糖30gを加え、混ぜる。

 

<ポイント> 

 ➀砂糖は、粉糖を使います

グラニュー糖だと混ざりにくく、焼成後、溶け切らずにザラザラ感が残ってしまいます

 

また、粉糖は別にふるわなくてよいと思います。

私には、違いが感じられませんでした。

 

 ②バターに粉糖を加えて混ぜる作り方を、シュガーバッター法と言います。

対してバターに小麦粉を加えて混ぜるのが、フラワーバッター法

 

このレシピは、シュガーバッター法ですね。

 

両者とも使う材料は同じですが、入れる順番が違います

仕上がりも変わるのですが、個人的にはシュガーバッター法が断然良し

 

フラワーバッター法だと、焼成後もろくなるから。

まあ全卵で作るなら、そこまでもろくならないかもしれません。

 

しかし卵黄を使ってフラワーバッター法で作ると、ポロポロと崩れ落ちます

めちゃくちゃ食べにくい。

 

ですがどうしても私は、卵黄を使いたいのです。

コクが出るから。

 

全卵だと、旨味が落ちます。

ゆえに、卵黄を使っても崩れにくくなるシュガーバッター法を採用した次第。

 

 

 

3. 2.に卵黄1個を加え、混ぜる。

 

 

 

4. 3.にアーモンドプードル10g、薄力粉110gをふるって加え、ゴムベラでなじませるように少し混ぜる。そして、手でまとめていく。

 

<ポイント> 

手でまとめるときは、できれば衛生手袋などをはめた方がよいです。

直に触れると、体温でバターが溶けてしまう可能性あり

 

 

 

5. 4.をラップで包み、冷蔵庫で一晩寝かせる。

 

<ポイント> 

しっかり寝かせましょう。

生地の水分がなじみ、のばすときに崩れにくくなります。

 

 

 

6. 常温に戻した5.の生地を半分に分け、その半分(約110g)を手で丸める。それを型の底の上に置き、上からラップを被せる。ラップの上から麺棒を当て、丸くのばしていく。

 

<ポイント> 

 ➀動画を見ていただいた方がわかりやすいかと。

 

このように伸ばすのは、生地を崩さないため

このパート・シュクレは、割ともろいです。

 

なので直に麺棒で伸ばすと、生地が麺棒にくっついたり、まとまった生地がバラバラになったりします

 

しかしラップの上から麺棒をあてることで、生地を崩さずにのばすことが可能

それに、手で触れずに済みます

 

型にはめようとして手で持つと、これまた生地がちぎれたり、体温でバターの油分が分離する原因に。

 

だからラップは、ホントにオススメ。

打ち粉もしなくていいので。

 

②余った残りの半分は、冷凍庫に保存しておきます

捨てるのは、非常にもったいないので。

 

 

 

7. 6.の生地を型にはめて天板にのせ、フォークで生地に穴をあける。そして200度に予熱したオーブンに入れ、190度で25分焼く。

 

<ポイント> 

穴をあけるのは、生地が膨らんで分厚くなるのを抑えるため

また、極力均一に焼き上げる効果もあります。 

 

 

 

8. 次にアパレイユを作る。小皿か何かにオレンジジュース30ccを入れ、そこに粉ゼラチンを3g加える。そのまましばらく放置。

 

 

 

9. ボウルに卵黄1個、グラニュー糖45gを入れ、混ぜる。

 

<ポイント> 

 卵黄を入れるのは、コクを足すため

 

 

 

10. 9.にレモン汁5ccを加え、混ぜる。

 

<ポイント> 

ここでレモン汁を加えるのは、混ぜやすくするため

卵黄1個とグラニュー糖45gだけでは、やや混ぜにくいです。

 

 

 

11. 10.にクリームチーズ200g、サワークリーム90gを加え、混ぜる。

 

<ポイント> 

クリームチーズとサワークリームは、常温に戻しておくか、レンジで軽く温めてから使用します

 

混ぜやすくなるので。

 

 

 

12. 11にレモン汁15cc(大さじ1杯)を加え、混ぜる。

 

<ポイント>

レモン汁を入れるのは、乳製品を固める効果があるため。

 

乳製品にはカゼインというタンパク質が含まれているのですが、この物質はレモンのような酸と合わさると凝固します

 

つまりチーズケーキにおいてレモン汁は、ゼラチンと同じような凝固作用を働かせてくれるというわけです。

 

ただしレモン汁だけだと、十分には固まりません

冷やすと一応全体的には固まるのですが、切る時に崩れてしまいます

 

なので補足的に、ゼラチンを少し投入しているのです。

 

まあレモン汁を入れるのは、単純にレモンの酸味がチーズと合うから、というのもありますがね。

 

 

 

13. 別のボウルに生クリーム130cc、牛乳20ccを入れ、氷水にあてながら少し泡立てる。少し泡立ったら、途中でグラニュー糖15gを加え、さらに泡立てる(八分立てくらい)。

 

<ポイント> 

 ➀氷水にあてるのは、泡立てやすくするため

生クリームを泡立てる適温は、5~8℃

 

温度が高いと、「生クリームの脂肪球が柔らかくなりすぎて、空気をクリームの中にうまく抱き込めない」とのこと。

私には、これ以上説明できません。

 

②「牛乳なんか入れて、泡立つの?」と思われるかもしれませんが、泡立ちます

 

確かに生クリームに水分が入ると、泡立ちが悪くなります

けど少量なら、大丈夫

 

そもそも何で牛乳を入れるのかというと、味を少し軽くするためです。

最初は生クリーム150ccで試してみたのですが、ちょっと重い感じがして…

 

なのでその生クリームの一部を、牛乳に置き換えたというわけです。

 

③他のレシピだと、クリームチーズと生クリームを同量で作るものが多いです。

しかし同量、たとえばこのレシピで生クリームを200cc使うと、チーズ感が薄まります

 

クリームチーズの風味を邪魔しないよう生クリームの量はクリームチーズよりも少なめで

 

 

 

14. 13.を12.に少しずつ加え、混ぜる。

 

 

 

15. 14.にラップをして、冷蔵庫で3時間以上寝かせる。

 

<ポイント> 

 できれば一晩寝かせた方が、味がなじんでよりおいしくいただけます。

 

 

 

16. ここからはおまけ。オレンジのクーリを作る。計量カップにオレンジジュース200cc、ふるったコーンスターチ10gを入れ、混ぜる。

 

<ポイント> 

 ➀コーンスターチは必ずふるいにかけます

でないと、ダマになります

 

②コーンスターチはこの段階で入れます。

 

あとでオレンジジュースを火にかけるのですが、熱したところに入れると、これまたダマに

 

なので火にかける前に、しっかりオレンジジュースとコーンスターチを混ぜておきましょう

コーンスターチがちゃんと溶けきるまで

 

 

 

17. 16.にグランマルニエを20g、グラニュー糖を15g加え、軽く混ぜる。

 

<ポイント> 

グランマルニエは、 フランスのオレンジリキュール。

ややビターな柑橘系の香りが特徴です。

 

なくてもイケるんですが、入れるとどこか上品な感じがします。

 

また、グランマルニエは加熱しても香りが飛びにくいです。

一般的にアルコールは熱で風味が損なわれやすいですが、グランマルニエはそうならないのが強み。

 

 

 

18. 17.をフライパンか鍋に入れ、とろみがつくまで弱火で混ぜ続ける。

 

 

 

19. 18.をこして、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす。

 

 <ポイント> 

こすことで、コーンスターチのダマなどを完全に取り除き、なめらかに

また、火から離した直後はややサラサラしていますが、冷やせば少し固まります

 

 

 

20. 冷蔵庫から15.を出し、19をかけて出来上がり。

 

 

 

まとめ

 

以上です。いかがでしたでしょうか。

 

やや工程が多くて、作るのは大変かもしれません。

 

でも、絶賛ものですよ、これ

(自分で言うなって話ですが)

 

手作りならではのレアチーズケーキ。

興味を持たれた方は、ぜひ作ってみてください。

 

ここまでお読みいただき、どうもありがとうございました。

 

 

最後に、今回使った器具やオススメのアイテムを、以下に載せておきます。


以下からご購入いただけると、少しでも研究費となるので大変助かります。
今後も皆様に有益な情報をご報告して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


それでは、お疲れさまでした。

 

 

<クリームチーズ>

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フレッシュクリームチーズ Luxe 1Kg 【北海道乳業・リュクス】
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クセがなく、生乳のコクがしっかりと感じられる国産クリームチーズ。

私もこれを使っています。

(なぜかAmazonでは、3000円という法外な値段で売られていました)

 

 

<グランマルニエ>

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200ml入りのやつです。

高いですが、どのお菓子でも一度に使う量は少ないと思います。

 

なのでこれ1本買えば、長く使えるのではないかと。

 

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「ホントにちょっとだけでいい」という方は、こちらをどうぞ。

50ml入りです。

 

 

<型(15cm)>

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テフロン加工を施しており、耐久良し・型離れ良し

ユーザーの評価も高いです。

 

値段もさほど高くないので、オススメ。

 

 

<ストレーナー>
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小、中、大の3点セット。
こすのにも、粉をふるうのにもOK。

先端に取っ手(?)のようなものが付いているので、ボウルにかけた状態で使えます

片手で持つ必要がないということです。
動画でも使用しています。

また、フックにかけられるようにもなっているので、収納に便利

 

 

以上。

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